携帯・スマホの充電と蓄電池

昨年の9月北海道胆振東部を最大震度7の地震が襲いました。地震の大きさもさることながら、その後おきた北海道全域の停電「ブラックアウト」は大きな問題となりました。「ブラックアウト」とは、大手電力会社の管轄する全域停電のことを意味します。北海道のケースでは全域で停電が起こってしまいました。しかし、最大約295万戸が停電したところ、発生後約2日で約99%が復旧し、ほかの自然災害事例で発生した停電の解消にかかった時間と比較して、かなりの早さで復旧作業が進みました。
そんな最中でも携帯電話やスマホの充電のために長い列ができました。携帯電話・スマホは今や「生活の必需品」です。情報の伝達・収集をいち早く可能にする最適の道具であり、生活に一番密着した道具です。
では災害時や事前の対応はどうすればよいのでしょうか。電気を蓄える、または電気を作ることができれば災害時にもひとまずは安心です。一般的には電気をつくるといえば太陽光発電を思い浮かべます。イメージとしては設備の中に電気をためる装置も付いていると考える人もいますが、実際には太陽光発電設備には蓄電池を付けないと電気をためることはできません。太陽光発電と蓄電池は自家消費においては一体なのです。
太陽光発電の個人宅に使用する蓄電池は小型化された家庭用蓄電池となります。蓄電池はそのほかにも自動車のバッテリーや、ノートパソコン、携帯電話といったモバイル機器の電源や電気自動車など、現代の生活に無くてはならないものとなっています。
一口に蓄電池と言っても、素材によって分類し、鉛電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、NAS電池の大きく4種類となります。鉛電池は、主に自動車のバッテリーとして広く利用されているほか、非常用電源や電動車用主電源などにも用いられています。ニッケル水素電池は、リチウムイオン電池の登場までモバイル機器のバッテリーをはじめ多く利用され、その安全性の高さから、近年では主にエネループなどの乾電池型二次電池やハイブリッドカーの動力源として用いられています。リチウムイオン電池はモバイル機器のバッテリーとして利用されています。NAS電池はナトリウム硫黄電池で、大規模な電力貯蔵施設や工場施設などで用いられています。災害時の情報伝達や取得、携帯電話やスマホの充電に自宅や集合住宅に太陽光付きの蓄電池があればいち早く安心でき、やはり備蓄として大いに検討したい一つと言えます。