避難

気象庁は顕著な被害が起きた自然災害には特に名称をつけていて、西日本を中心に降り続いた今回の記録的な大雨の名称を平成30年7月豪雨と発表しました。

今回の豪雨で気象庁は、数十年に一度の重大な災害が予想される場合に出す「大雨特別警報」を福岡県をはじめとして、11府県で発表しています。
平成25年に特別警報の運用が始まって以降、一つの災害で4都道府県以上に出されたのは初めてとなります。
それだけ広域で未曾有な自然災害であった訳です。
今回の災害においても「避難」が特に重要であったわけで、その避難について触れていきます。

内閣府の発表では、災害の発生が差し迫り避難が必要になった場合には自治体より、避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示(緊急)が発令されるとしています。
平成28年より緊急と高齢者等避難開始という言葉が加わっています。

発令後の通達方法は自治体により違いますが、テレビ、ラジオ、防災行政無線、緊急速報メール、ツイッター等のSNS、広報車などによる広報、電話・FAX・登録制メール、消防団・警察官・自主防災組織・近隣住民等による声掛け等が行われています。
ここでも正確な情報の取得と伝達方法が非常に重要なものとなります。

避難勧告や避難指示は台風、津波、洪水、土砂災害、大規模火災、原子力災害といった被害が発生する地域に対して発令される勧告です。
強制力はありませんがtが椅子用地域の住民に安全な場所への避難を促します。

避難指示は被害の危険が切迫したときに発令されるもので避難勧告より状況がさらに悪化した場合や、人的被害が出る危険性が非常に高まった場合に発令されます。
避難指示が発令された場合は直ちに避難する必要があります。
ただし、指示が発令された地域の住民が避難しなかったとしても罰則等の規定はありません。

避難命令は居住・滞在しているすべての人間が避難しなければならない強制力を持った命令で、従わない場合は身柄を拘束の上での強制避難や罰則が科せられることもあります。
ただし日本には避難命令という制度はなく、警戒区域指定が該当します。
なお、避難勧告や避難指示が発令されることが予想される場合、障がい者や老人、子供といった災害時弱者を早期に避難させるためのものが避難準備・高齢者等避難開始となります。

避難は自助の精神のもと、自分の命を守ることを最優先に考えて行動しなければなりません。

時間的猶予も限られており、そこには躊躇をしてはならないという難しさもありますが、それでもまずは自分の身を守って行動しなければなりません。