通常の生活の中で備蓄食料を循環させ食べてみる

いざというときのため、大災害時のため、まず「備蓄」として誰しもが考え用意するのが「水」と「食料」でしょう。忘れてはならないのが3.11の際、帰宅沿道のコンビニや勤務地近辺のコンビニにおいて、食料品棚のほとんど全ての商品が取り合いになり無くなっていたことです。飽食の時代という言葉すら忘れてしまいそうな一日だったのではないでしょうか。今回は防災備蓄食料について考えてみましょう。
まず基本として食品の賞味期限と消費期限について改めて理解しておきましょう。食品衛生法とJAS規格(日本農林規格)で定義が定められていて、加工食品にはどちらかが必ず表示されています。賞味期限は定められた方法によって保存した場合、その食品に期待される全ての保証を十分に保つと認められる期限で、つまりおいしく食べられる期限をいいます。消費期限は定められた方法で保存した場合、品質が劣化しやすく速やかに消費すべき食品について腐敗、変敗などの劣化に伴う衛生上の危険が発生するおそれがないと認められる期限であり、安全に食べられる期限をいいます。備蓄食料にもさまざまな期限があります。
また備蓄と買いだめは基本的に違います。買いだめはその名の通り、買いすぎそのものなので「ダメ」です。食料備蓄には家族構成や個々の年齢や保存期間によって世帯ごとに検討し計画していく必要があります。アレルギーを持っていたり、幼児であったり、また硬いものがダメであったり、細やかに検討したいです。
次に通常の生活の中で、備蓄食料を循環させて食べてみることをお勧めします。そのときに消費期限をチェックし保存期間を確かめ、また防災について一年に一回でも家族で話すことや考えることがとても重要になります。もちろんいざというときのために、三日分は「絶対備蓄食料」としては必ず備蓄しなくてはなりません。この「絶対備蓄食料」の三日分とは命を救うために動く72時間と連動しているのは言うまでもありません。72時間に親戚、知人を救う立場に回る場合、自分の食料は絶対に必要だからです。公の炊き出しや支給にはある程度の時間もかかります。できれば、一週間と最近では言われ始めrています。
備蓄食料を列記しておきます。缶詰、インスタント食品、レトルト食品、フリーズドライ食品、冷凍食品、真空パック食品、乾燥食品、乾パン、缶パン、ビスケット、チョコレート等があります。ただし、ライフラインが停止してしまった状況下では備蓄食料を食べていく順番も考えなくてはなりません。真夏時の停電下では冷蔵庫が全く意味を無くすことも想定されますし、真冬時は温かいものが欲されます。季節ごとに考えて備蓄するということが重要です。
結論として、絶対備蓄食料はさまざまな場所に分散して備蓄させ、ある程度の期間でチェックを怠らず、通常の生活の中においても食料を循環させストックしていくことが重要と考えます。