新型コロナウイルス感染拡大によって訪れた“新しい生活スタイル”に賃貸住宅業界も対応していかなければならない。
ニーズが高まっているのは、入居者が利用できるインターネット環境だ。
これまでも、人気の住宅設備として、入居者が無料で使えるインターネット設備を取り上げてきた。
しかし、新しい生活スタイルでは、在宅勤務の定着、オンライン授業の普及に加え、映画や音楽など自宅に居ながら楽しめるエンターテイメントコンテンツや、生活サービスのインターネット注文などの利用が増えることが見込まれる。
NTT東日本・西日本が公表しているトラフィック情報では、実際にインターネット接続におけるデータ通信の量が増えていることがわかる。
こうした時代の潮流を読むと、賃貸住宅に導入されているインターネット無料サービスでは、通信速度の品質が求められてくる。
空室対策や、入居者の満足度を高める設備として、再注目したい。
そもそも、賃貸住宅市場における「インターネット無料」設備はどの程度普及しているのか。
大手ポータルサイト『SUUMO(スーモ)』に掲載されている物件、設備に「インターネット無料」が該当する件数の割合を調査した。
2020年5月31日時点で、全国では全物件数18.41%、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)では14.73%が「インターネット無料」だった。
ただこれは、『SUUMO』に掲載されている募集中の物件に限った割合だ。
インターネット無料の部屋は入居者が決まりやすいと考えると、入居中の部屋を含めた導入物件の割合はさらに高い。

参考までに、首都圏で賃貸住宅を管理する複数の不動産会社にヒアリングを行ったところ、「賃貸物件の3〜4割程度が、インターネット無料物件」と答えるケースが多かった。
「新築のアパート、マンションでは、ほぼインターネット無料を導入している」という声も少なくない。
大手デベロッパーの賃貸マンションだけでなく、ハウスメーカーのアパートも新築であれば当然のようにインターネット無料設備が標準装備されている。
生活スタイルの変化によって、この潮目が変わろうとしている。
既設の賃貸住宅にインターネット無料を導入するだけでなく、すでに導入しているが利用料が増加することに備え通信環境を見直す動きが活発化しそうだ。

※全国賃貸住宅新聞より引用