【売買】福岡アイランドシティの大規模マンションを取得、ゴールドマン

米ゴールドマン・サックスは2024年10月、SPCを通じて福岡市東区の福岡アイランドシティにある賃貸マンション、インフィニガーデンを取得した。
価格は127億円。
売り主はシンガポール証券取引所に上場する住宅系REIT、CapitaLand Ascott Trust(キャピタランド・アスコット・トラスト、旧アスコット・レジデンス・トラスト)関連のSPCだ。
売り主のSPCは2014年に63億円で取得していた。
インフィニガーデンは西鉄貝塚線の香椎花園前駅から徒歩22分、博多湾を埋め立てた人工島の福岡アイランドシティにある。
バスを使えば、徒歩1分の最寄りのバス停から天神まで約20分、博多駅までは約25分の距離だ。
円を描くように配置された地上14階建てのイースト棟と13階建てのノース棟、16階建てのサウス棟で構成され、総延べ床面積3万6053㎡、総戸数389の規模。
各戸の専有面積は60㎡〜144㎡で、2LDK〜4LDKの間取りをそろえる。
2007年から2008年にかけて竣工した。
敷地の一角にあるオフィス・店舗ビル1棟も取引に含まれる。
同ビルは地上2階建て、延べ床面積716㎡の規模で、2007年に竣工した。
2024年12月時点でコンビニエンスストアや学習塾などが入居している。

【売買の概要】

名称 インフィニガーデン
買い主 特定目的会社アールイープロジェクトワン(建物、ゴールドマン・サックスのSPC)、
SaaSホールディングス合同会社(土地、ゴールドマン・サックスのSPC)
売り主 Infini Garden特定目的会社(キャピタランド・アスコット・トラストのSPC)
価格 127億円
所在地 福岡市東区香椎照葉3-2-2ほか(住居表示)、3-26-1ほか(地番)
最寄り駅 西鉄貝塚線香椎花園前駅徒歩22分
面積 土地1万5070.54㎡、延べ床3万6769.59㎡(4棟合計)
構造 RC造ほか
階数 地上14階建て
用途 住宅ほか
戸数 389
用途地域 第二種住居
容積率 300%(法定)
竣工 2007年ほか
取引時期 2024年10月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三井住友信託銀行)

【調査】オフィス需要は堅調だが二極化傾向が続く、CBRE

■投資市場

2024年は、国内の投資家やレンダーの姿勢に大きな変化は見られず、通年の投資額は前年を上回り、4兆円を大きく超えて着地する見込み。
2025年は、緩やかな金利上昇環境を前提に、おおむね横ばいを予想する。
ただし、日本銀行の利上げペースが想定を上回る場合は投資家のキャップレート目線が調整され、取引が停滞する可能性もある。

■オフィス市場

2024年、人材確保のためのオフィス環境改善の動きが活発で、賃料はほとんどの市場で上昇が続いた。
今後も需要は堅調と見られるものの、立地や築年数などビルの競争力によって二極化傾向が続く。
今後の空室率は供給量の多寡に左右されるとみられ、供給量が過去平均並みかそれ以下の都市では、賃料は上昇基調が見込まれる。

■ロジスティクス市場

空室率は、首都圏では2025年にかけて高止まりが予想されるが、近畿圏、中部圏、福岡圏では低位横ばい、もしくは低下が見込まれる。
2024年問題をきっかけにした物流在庫の地方分散も背景に、エリアによって状況は大きく異なる段階に入った。
ただし、新規需要は全国で毎年100万坪前後が見込まれ、大規模マルチテナント型物流施設市場はこれからも拡大すると予想される。

■リテール市場

2024年、全国のハイストリートでは幅広い業種のリテーラーの出店意欲が高まり、空室率は低下している。
賃料水準は4エリア(銀座、心斎橋、京都、神戸)でコロナ前を上回った。
2025年も出店ニーズは旺盛なことから、限られた募集区画を競う形で賃料は上昇していくだろう。


福岡エリアの住宅賃料調査(2024年第3四半期)

九州の中心都市として人口流入が継続している福岡市は、調査対象エリアだけでなく、市内全域で流入超過傾向が継続している。
今後も人口および世帯数の増加が続くものと予想される。
前期は1坪あたり募集賃料の上昇に鈍化が見られたが、今期(2024年7月〜9月)はファミリー向け(70㎡帯)が再び上昇し、本公開資料における最高値を更新した。
新規供給が抑制気味であることから、需給は逼迫(ひっぱく)している。
稼働率は四大都市のなかで最も高い水準だ。
賃料もすべての面積帯において高位となっており、今後もこの水準を維持しながら推移すると予想される。

※日経不動産マーケット情報より引用