【売買】香川・高知・福岡でオフィスを取得、リオが太陽生命から

リオ・ホールディングス傘下のリオ・コンサルティング(本社:千代田区)は2024年10月から2025年1月にかけて、香川・高知・福岡の各県でオフィスビル1物件ずつを、子会社を通じて取得した。
3物件とも、売り主はT&Dホールディングス傘下の太陽生命保険(本社:中央区)だ。
3物件はいずれも、延べ床面積2000㎡超、築30年以上を経過したオフィスビル。
取得時点の稼働率は70%〜80%程度だった。
このうち2物件、高松市にある太陽生命高松中新町ビルと高知市にある太陽生命高知ビルは、売り主の太陽生命がフロアの一部に入居しており、売却後もリースバックして利用を継続している。
リオはリノベーションやテナント誘致などによるバリューアップを進め、中長期に保有していくとみられる。
リオは複数の保険会社から物件を取得し、改修・テナント誘致を進めてきた実績を持つ。
特に、地方で築年数の経過した物件を数多く取得しており、今後もこうした物件を全国各地で引き受け、運用していくとみられる。

【売買の概要】

名称 太陽生命高松中新町ビル
買い主 STOCK142(リオ・コンサルティングの子会社)
売り主 太陽生命保険
所在地 高松市中新町2-5(住居表示)、2-5ほか(地番)
最寄り駅 高松琴平電気鉄道長尾線瓦町駅徒歩7分
面積 土地375.06㎡、延べ床2388.42㎡
構造 SRC造
階数 地上9階、地下1階建て
用途 事務所
用途地域 商業地域
容積率 600%(法定)
竣工 1993年
取引時期 2024年10月(引渡)
取引形態 所有権
主なテナント 太陽生命保険、ホーチキ
名称 太陽生命高知ビル
買い主 STOCK144(リオ・コンサルティングの子会社)
売り主 太陽生命保険
所在地 高知市駅前町2-16(住居表示)、32-2ほか(地番)
最寄り駅 とさでん交通桟橋線高知橋停留場徒歩2分
面積 土地707.82㎡、延べ床2167.55㎡
構造 SRC造
階数 地上7階建て
用途 事務所
用途地域 商業地域
容積率 500%(法定)
竣工 1989年
取引時期 2025年1月(引渡)
取引形態 所有権
主なテナント 太陽生命保険、いであ、TOPPANエッジ、キッセイ薬品工業
名称 太陽生命大牟田ビル
買い主 STOCK159(リオ・コンサルティングの子会社)
売り主 太陽生命保険
所在地 福岡県大牟田市不知火町1-3-4(住居表示)、1-3-4ほか(地番)
最寄り駅 JR大牟田駅または西鉄天神大牟田線西鉄大牟田駅 各徒歩3分
面積 土地626.10㎡、延べ床2167.52㎡
構造 SRC造
階数 地上7階、地下1階建て
用途 事務所
用途地域 商業地域
容積率 400%(法定)
竣工 1994年
取引時期 2024年12月(引渡)
取引形態 所有権
主なテナント 大同生命保険、三井住友海上火災保険、福岡県信用保証協会

【売買】東京と福岡でマンション3物件を取得、インテグラル・リアルエステート

独立系投資会社であるインテグラルの傘下で不動産投資ファンド事業を手がけるインテグラル・リアルエステート(本社:千代田区、IRE)は2025年4月から5月にかけて、渋谷区、新宿区、福岡市博多区でマンション1物件ずつを取得した。
同社が組成・運用するインテグラル・リアルエステート・ファンド1号(IREF I)に組み込んでいる。
IREは取得物件の名称などを明らかにしていないが、本誌の調べで詳細がわかった。
渋谷区では、地下鉄北参道駅から徒歩1分、明治通り沿いにあるニューシティアパートメンツ千駄ヶ谷IIを個人から取得。
地上15階建てて、延べ床面積2356㎡、戸数52の規模で、2005年の竣工だ。
3物件の中で最も築年が古い。
IREは経年劣化がみられるとして、共用部と専有部のバリューアッド工事を計画している。
新宿区で取得したのは、地下鉄牛込柳町駅から徒歩4分、外苑東通り沿いにあるPremier市谷薬王寺。
売り主は鉄建プロパティーズ(本社:千代田区)だ。
地上13階建て、延べ床面積1495㎡、戸数43の規模で、2018年に竣工した。
博多区では、地下鉄東比恵駅から徒歩7分、福岡高速環状線に面しているレジデンス20を合同会社K.H.Lから取得した。
地上11階建て、延べ床面積3334㎡、戸数86と、3物件の中で最も規模が大きい。
竣工は2007年で、本物件についてもIREは共用部と専有部のバリューアッド工事を計画している。
IREF Iは一任勘定型で日本特化のバリューアッドファンド。
2025年1月に初回クロージングを完了し、すでにオフィスビル1物件とマンション8物件が組み込まれている。
加えてホテル1物件の取得に向けた売買契約も締結済み。
今回の取引でポートフォリオは13物件に拡大した。
現在は2026年1月ごろの最終クロージングに向け、投資家の募集や組み入れ物件の取得活動を継続している。
投資エリアは、首都圏を中心に潜在的な成長性を有する全国主要都市が対象だ。
アセットタイプは住宅、オフィス、ホテル、物流施設、商業施設、研究施設など幅広く検討し、優良物件を厳選して取得していく。

【売買の概要】

名称 ニューシティアパートメンツ千駄ヶ谷II
買い主 インテグラル・リアルエステート・ファンド1号のSPC
売り主 個人
所在地 渋谷区千駄ヶ谷4-7-13(住居表示)、7-3(地番)
最寄り駅 地下鉄北参道駅徒歩1分
面積 土地327.01㎡、延べ床2356.84㎡
構造 RC造
階数 地上15階建て
用途 住宅
戸数 52
用途地域 商業地域
容積率 500%(法定)
竣工 2005年
取引時期 2025年4月(契約)、5月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三菱UFJ信託銀行)
名称 Premier市谷薬王寺
買い主 インテグラル・リアルエステート・ファンド1号のSPC
売り主 鉄建プロパティーズ
所在地 新宿区市谷薬王寺16-11(住居表示)、6(地番)
最寄り駅 地下鉄牛込柳町駅徒歩4分
面積 土地238.96㎡、延べ床1495.62㎡
構造 RC造
階数 地上13階建て
用途 住宅
戸数 43
用途地域 商業地域
容積率 500%(法定)
竣工 2018年
取引時期 2025年2月(契約)、4月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三菱UFJ信託銀行)
名称 レジデンス20
買い主 インテグラル・リアルエステート・ファンド1号のSPC
売り主 合同会社K.H.L
所在地 福岡市博多区豊1-9-32(住居表示)、1-221-1ほか(地番)
最寄り駅 地下鉄東比恵駅徒歩7分
面積 土地1654.68㎡、延べ床3334.88㎡
構造 RC造
階数 地上11階建て
用途 住宅
戸数 86
用途地域 準工業地域
容積率 200%(法定)
竣工 2007年
取引時期 2025年3月(契約)、4月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三菱UFJ信託銀行)

【売買】上野のオフィスを取得、九州電力の7号ファンド

九州電力グループの私募ファンドは2025年2月、台東区北上野2丁目にある上野TAビルを取得した。
ファンドには、電気ビル(本社:福岡市)や九州リースサービス(本社:福岡市)、不動産開発事業などを手がけるリージョナルインベストメント福岡(本社:福岡市)が出資。
西日本シティ銀行が融資している。
アセットマネージャーは九州電力だ。
九州電力グループにとってこれが7本目のファンドとなる。
上野TAビルは地下鉄入谷駅から徒歩6分、清洲橋通り沿いにある。
JR上野駅から徒歩8分の距離だ。
地上9階地下1階建て、延べ床面積3814㎡の規模で、1994年に竣工した。
8階〜9階は上野TAビルアネックスという名称で、エントランスが別になっている。
2025年5月時点では、1階にエニタイムフィットネスの店舗、上階に建設コンサルタントのエコーなどが入居している。
アネックスには医薬品製造受託サービスなどを手がけるメディリッジなどがオフィスを構えている。
国土交通省と環境省が取り組む「耐震・環境不動産形成促進事業」の第1号案件として、一般社団法人環境不動産普及促進機構(Re-Seed機構)やトーセイなどが出資する官民ファンドが2013年12月に同ビルを取得。
ビルの省エネ化を目的とした改修を実施した。
その後2社の所有を経て、2022年5月に今回の売り主であるMIRARTHホールディングスが取得していた。

【売買の概要】

名称 上野TAビル
買い主 合同会社KOF3(九州電飾グループのファンド)
売り主 MIRARTHホールディングス
所在地 台東区北上野2-6-4(住居表示)、2-55-1ほか(地番)
最寄り駅 地下鉄入谷駅徒歩6分
面積 土地650.64㎡、延べ床3814.66㎡
構造 SRC造
階数 地上9階、地下1階建て
用途 事務所、店舗
用途地域 商業地域
容積率 600%(法定)
竣工 1994年
取引時期 2025年2月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三菱UFJ信託銀行)
主なテナント エニタイムフィットネス、エコー
※日経不動産マーケット情報より引用