無理な脱出は落下の危険
慌てず、落ち着いた行動を。
地震はいつ来るかわかりません。昨今高層マンションが増え、エレベーターの利用時間や頻度も確実に増えました。エレベーターの中にいて地震が発生した場合の基本行動を確認しておきます。
まずは落ち着いて行き先階のボタンを全て押し、最初に停止した階で必ず降ります。閉じ込められた場合は非常ボタンを押し続けるほか、備え付けのインターホンを利用します。その後、携帯電話でエレベーター管理会社や消防署、警察署、家族などへ連絡しビル名や場所を正確に伝えて落ち着いて救助を待ちます。もちろん余震も考えられますので、脱出後は安全が確認できるまでは利用をしばらくは控えることとなります。
万が一閉じ込めにあってしまった場合にやってはいけない行動は天井から脱出を試みたり無理やりドアをこじ開けることです。エレベーターの外への落下や、階と階の中間にいて扉が開いている状態で突然動くと大変危険です。
救助を待つ際の心強い味方が「エレベーター用防災備蓄キャビネット」になります。通常エレベーター内コーナーに設置され、普段はイスや荷物置きとして利用となっており、中には非常用品が備え付けられています。一例として、保存飲料水、懐中電灯などのライト、簡易ラジオ、簡易トイレやトイレシート、トイレットペーパー、除菌剤、サバイバルシートや保温用シート、ホイッスルなどとなります。
閉じ込め時には、狭い密室でいつ助けに来てくれるかという先の見えにくい不安と戦うことになりますが、必ず救援は来てくれます。それを信じ辛抱強く待つことが最重要となります。パニックになってしまうことが一番危険です。