「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まる」TOP10
ペット用設備、初ランクイン
本調査は、9月10〜20日まで、インターネットとファクスで全国の不動産会社を対象にアンケート調査を行い、520社から回答を得た。
インターネット無料(単身者・ファミリー1位)
学生需要高く
この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まるランキングでは、「インターネット無料」が今年も1位を独走。
単身者向けでは、237票を獲得した。
「ほかにも必要な要素はあるが、家賃の1〜2割程度の価値を、インターネット無料が担保している」。
インフラ設備として不動産会社側がそろえなければならないと考える会社もある。
宅配ボックス(単身者2位・ファミリー4位)
共働き世帯の需要
「宅配ボックス」は、単身者・ファミリー共に前回からランクアップ。
単身者向け、ファミリー向け共に宅配ボックスを挙げた会社は、「21〜22年ごろから急速に需要が増加している印象」。
同社ではマンションタイプの新築物件を中心に管理物件への宅配ボックス設置を進める。
宅配ボックスのある物件は、更新の際に家賃の値上げ交渉に承諾してもらいやすい傾向だという。
「ファミリー向けの新築マンションではもはや必須設備」。
日中家を留守にすることが多い20〜40代の共働き世帯の需要が高いという声が挙がった。
エントランスのオートロック(単身者3位・ファミリー2位)
前回に引き続き、ファミリー向けで2位となったのが、「エントランスのオートロック」設備だ。
当初はオーナーも資金に余裕がないこともあり、手頃な価格で導入しやすい宅配ボックスや無料インターネットから導入。
入居が増え、オーナーの手元資金に余裕が出てきた頃に、エントランスへのオートロックの導入を提案することもある。
ペット用設備(単身者6位・ファミリー7位)
相場の5%アップ
今回初めて「ペット用設備」がランクイン。
単身者向け、ファミリー向け共にペット用の設備を導入することで、相場家賃から5%程度上げられているという。
ペット飼育者で部屋探しをする幅広い年齢層からの需要がある。
物件によっては、キャットウォークやペットドアを設置する物件もある。
特に飼育者から喜ばれているのは、クロスの張り分けだ。
下部を引っかきに強いクロスにすることで、ペットによる物件の破損を防ぐことができるからだという。
ガレージ(単身者・ファミリー8位)
20代男性に人気
単身者向けの家賃アップ設備として、前回の14位から8位にランクインしたのが「ガレージ」だ。
周辺相場より賃料5000円アップを実現している物件もある。趣味として車いじりをすることに魅力を感じた20代男性からの人気も高いとのこと。
追いだき機能(単身者10位・ファミリー3位)
男女問わずニーズ
ガレージと同じく単身者向け順位がジャンプアップしたのは「追いだき機能」だ。
前回の15位から10位となった。
「浴室にスマートフォンを持ち込み、半身浴を楽しむ人が増えている。在宅ワークなどが増え、自分の時間が多く持てるようになったからではないか」と語る。
エレベーター(ファミリー10位)
予算超過でも成約
ファミリー向け物件で前回の12位から10位に順位を上げたのは「エレベーター」だ。
子育て世帯からのニーズが高まっているという。
特に小さい子どもがいる家庭からニーズが高く、家賃の安さよりも利便性を重視する子育て世代が以前より増えたという。