今回は光と音の効果による防犯の抑止力についてです。
具体的には光は防犯センサーで、音は玉砂利が簡易で効果的な防犯対策となります。
まず、光の効果としてのセンサーライトは人が近づくと反応し、周囲を照らす照明器具ですが、実際には人以外や周囲の明るさ暗さによって反応するセンサー等もあり、その熱量に反応し、自動的に電源が入り照明がつくというものです。その光によって侵入者の存在を周りや家庭の人に気づかせる効果と、侵入者に心理面でインパクトを与えて犯行を断念させるという二つの効果が考えられます。
犯罪者は、人に気づかれない短時間で解錠等を行うかが勝負の分かれ道となります。そこに光を浴びせられると、躊躇する気持ちが生じるため、防犯効果となります。自動的に点灯した後は時間がたてば消灯するので消し忘れもなく、節電としても良い一面もあります。防犯センサーの機能としてチェックしておきたいのが、点灯時間や明るさが調整可能か、フラッシュ機能付きか、センサーの周知範囲や反応の仕方の調整は可能か、防水であるか等が挙げられます。侵入者は、集合住宅における意外と気づかない死角となる場所を探して侵入してきます。設置場所は安易に設置せず、侵入者の心理となって住宅を偵察し機能を最大限に活用して効果的に設置しましょう。
次に、音の効果としての玉砂利は一般的にはガラス製が多く、見た目には普通の石ですが、重さが非常に軽く誰でも容易に設置できます。体重がかかる事により石同士がこすれ合い、耳が痛いほどの高周波の音がするものが防犯専用の玉砂利となります。防犯砂利は防犯目的以外にも外観をきれいに見せられる効果もあり、最近の防犯意識の高まりとともに防犯砂利を敷く住居が増えてきました。砂利自体には防草剤を含ませていませんが敷くだけで防草の効果もあります。砂利と砂利の間に空気を含むので保湿効果があり、土の低温化を防いで冷害の防止や、夏場は打ち水や雨水によって保水効果が生まれ、温度の上昇を抑えるといった効果も挙げられます。人の生活音量は一般的に40〜50dBに対して、防犯砂利の上を歩く音は、騒々しい街頭や掃除機と同程度の約75dBを発し、侵入者にとっては騒音・不快音を感じさせます。侵入が感づかれたのではないか、という恐怖感から侵入抑止につながります。
一般木造住宅の場合は住居の中まで聞こえる音であり、それだけの音が生じれば住人が不審者の存在に気づくことになります。しかし、気密性の高い集合住宅の場合は音が届かない場合もあり、住居内に動きがない場合、不在と認識される可能性がある点は注意しておきましょう。