福岡エリアの住宅賃料調査(2023年第3四半期)
九州の中心都市として開発、成長が続くエリア。
人口増加傾向は続き、中央区や博多区以外に東区、南区なども人口が増加傾向にあり、今後も福岡市全体の流入超過は当面続くものと予想される。
引き続き、住宅賃料の上昇は継続しており、25㎡と55㎡帯は前期に続き本公開資料において最高の賃料となった。
ただし、他の都市と比べて新築供給数が少ないため、ボラティリティー(変動率)がやや大きい。
そのため今後も短期的には賃料の変動が予想されるも、中長期的には上昇する可能性が高い。
福岡エリアの1坪あたりの住宅賃料の推移
(期間:2018年第1四半期〜2023年第3四半期)
福岡エリアの1坪あたりの住宅賃料の前年同期比の推移
(期間:2019年第1四半期〜2023年第3四半期)
調査対象エリアと調査期間
調査対象エリア:福岡市博多区、福岡市中央区、福岡市南区、福岡市早良区
調査期間:2018年第1四半期〜2023年第3四半期
【売買】九州電力が3号ファンド、新子安の研究施設を取得
九州電力グループの私募ファンドは2023年9月、横浜市神奈川区守屋町3丁目にある研究所・事務所ビル、D-Lab SHINKOYASUを取得した。
ファンドには、九電不動産(本社:福岡市)や電気ビル(本社:福岡市)、東銀リースなどが出資。
三菱UFJ銀行が融資している。
アセットマネジメントは九州電力が手がける。
D-Lab SHINKOYASUは、京急本線京急新子安駅から徒歩8分、高速神奈川1号横羽線の高架に面した場所に立つ。
地上4階建て、延べ床面積約1万6000㎡の規模だ。
フラッシュメモリーメーカーのキオクシアが研究施設を構えている。
施設のプロパティマネジメントは九電不動産が手がける。
九州電力グループは主力の電力事業に加え、都市開発・不動産事業を拡大する方針を掲げており、その一環としてアセットマネジメント事業の強化に力を入れている。
2022年に九州電力内にアセットマネジメント事業グループを設置。
その後、熊本市の事業所・住宅ビルや、福岡県などの賃貸住宅5物件を運用資産とした二つのファンドを組成しており、今回は3号目の案件となる。
今後はファンドの資産規模を拡大し、2025年ごろをめどに私募REITの組成をめざす。
投資エリアは、九州圏50%、首都圏・関西圏40%、その他の都市圏10%程度とする。
資産構成は住宅・オフィスの割合を50%程度とするが、主力の電気事業と親和性の高い物流視閲やデータセンターについても30%程度投資していく。
既存の収益物件だけでなく、開発型物件にも投資し、九州エリアを中心にまちづくりに関わる新しい投資機会を創出していく方針だ。
【売買の概要】
名称 | D-Lab SHINKOYASU |
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買い主 | 九州電力グループのファンド |
所在地 | 横浜市神奈川区守屋町3-13-1(住居表示)、3-13-1ほか(地番) |
最寄り駅 | 京急本線京急新子安駅徒歩8分 |
面積 | 土地約8000㎡、延べ床約1万6000㎡ |
構造 | S造 |
階数 | 地上4階建 |
用途 | 研究所、事業所 |
用途地域 | 工業専用 |
容積率 | 200%(法定) |
取引時期 | 2023年9月(引渡) |
取引形態 | 信託受益権(受託者:三菱UFJ信託銀行) |
テナント | キオクシア |
【売買】梅田の大型マンションを取得、九州電力のファンド
九州電力グループなどの私募ファンドは2023年10月、大阪市北区の賃貸マンション、梅田エクセルハイツを取得した。
ファンドには、九州電力や芙蓉総合リースなどが出資。
三菱UFJ銀行と東銀リースが融資している。
アセットマネジメントは九州電力と三菱UFJ信託銀行が手がける。
売り主は米ラサール インベストメントマネージメントのファンドだ。
梅田エクセルハイツは地下鉄中崎町駅から徒歩3分、阪急線大阪梅田駅から徒歩6分の場所に立つ。
地上15階地下1階建、延べ床面積1万3699㎡の規模で、2002年に竣工した。
住戸はワンルームタイプが中心で、戸数412。
ほかに2区画の事務所区画があり、ヘアサロンなどが入居している。
ラサール インベストメントマネージメントは2014年に、米エートス・キャピタルの特定目的会社から同物件を取得していた。
九州電力グループは主力の電力事業に加え、都市開発・不動産事業を拡大する方針を掲げており、その一環としてアセットマネジメント事業の強化に力を入れている。
これまでに三つのファンドを組成しており、今回は4号目の案件となる。
今後はファンドの投資規模を拡大し、2025年ごとをめどに私募REITの組成をめざす。
梅田エクセルハイツ
【売買の概要】
名称 | 梅田エクセルハイツ |
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買い主 | 合同会社KRF2(九州電力グループのSPC) |
売り主 | BAEV梅田エクセルハイツ特定目的会社(ラサール インベストメント マネージメントのSPC) |
所在地 | 大阪市北区中崎西3-1-12(住居表示)、3-18-1(地番) |
最寄り駅 | 地下鉄中崎町駅徒歩3分 |
面積 | 土地3242.86㎡、延べ床1万3699.37㎡ |
構造 | SRC造 |
階数 | 地上15階地下1階建て |
戸数 | 414(事業所2区画を含む) |
用途 | 住宅、事務所 |
用途地域 | 商業 |
容積率 | 400% |
竣工 | 2002年 |
取引時期 | 2023年10月(引渡) |
取引形態 | 信託受益権(受託者:三菱UFJ信託銀行) |