【売買】熊本の物流施設と福岡のマンションを取得、福岡リート

福岡リート投資法人は8月28日、熊本県御船町の物流施設と福岡市中央区のマンションの取得を決めた。
取得総額は128億円。
売り主は、それぞれ異なる国内の一般事業会社だ。
取得する物流施設は、熊本市の南東に位置する御船町の御舟物流センター(仮称)で、価格は110億円。
2025年3月27日に引渡を受ける。
建物は、九州中央自動車道の小池高山インターチェンジ(IC)から車で5分の場所にある。
地上2階建ての4棟と平屋建ての1棟の計5棟からなり、総延べ床面積4万2086㎡の規模。
各棟は2024年8月31日から2025年3月14日にかけて竣工する。
鑑定評価上のNOIは4億8179万で、取得価格に対する利回りは4.4%になる。
もう一方のマンションはアクシオン大手門プレミアムで、18億円で2025年3月28日に取得する。
福岡市地下鉄空港線の赤坂駅から徒歩6分の場所にある。
地上15階建て、延べ床面積2105㎡の規模で、2018年に竣工した。
3LDKの住戸25戸と店舗・事務所1区画で構成するファミリー向けの賃貸マンションだ。
鑑定NOIは6499万円で、これに基づく利回りは3.6%だ。
8月28日時点の所有者は平和不動産だ。
なお投資法人は、福岡市中央区天神にある天神ノースフロントビルの売却も8月28日に決定した。
これらの取引によって、投資法人の運用資産は、取得価格ベースで2301億2100万円になる。

売却の概要

名称 御舟物流センター(仮称)
買い主 福岡リート投資法人
売り主 国内一般事業会社
価格 110億円
所在地 熊本県御船町木倉407ほか(地番)
最寄りIC 九州中央自動車道小池高山ICから車で5分
面積 土地4万7922.57㎡、延べ床4万2086.38㎡、賃貸可能床3万9895.57㎡(5棟合計)
構造 S造
階数 地上2階建て
用途 物流施設、事務所
用途地域 非線引き区域
容積率 200%(法定)
竣工 2024年ほか
取引時期 2024年8月(契約)、2025年3月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三井住友信託銀行)
利回り 4.4%(鑑定NOI/価格)
名称 アクシオン大手門プレミアム
買い主 福岡リート投資法人
売り主 国内一般事業会社
価格 18億円
所在地 福岡市中央区大手門2-1-1(住居表示・地番)
最寄り駅 地下鉄赤坂駅徒歩6分
面積 土地393.31㎡、延べ床2105.10㎡、賃貸可能床1936.79㎡
構造 RC造
階数 地上15階建て
用途 住宅、店舗
戸数 25(ほかに店舗・事務所1区画)
用途地域 商業
容積率 500%(法定)
竣工 2018年
取引時期 2024年8月(契約)、2025年3月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三井住友信託銀行)
利回り 3.6%(鑑定NOI/価格)

【売買】天神のオフィス、オリックスREITが福岡リートから

オリックス不動産投資法人と福岡リート投資法人は8月28日、福岡市中央区天神にある天神ノースフロントビルの売買を決めた。
福岡リート投資法人は2013年から同ビルを運用してきたが、含み益の顕在化などを目的として、2024年8月から2027年2月にかけて半年ごと6回に分けてオリックス不動産投資法人に譲渡する。
価格は63億5000万円fだ。
ビルは地下鉄天神駅から徒歩5分の場所にある。
須崎公園に近い。
地上8階建、延べ床面積6893㎡の規模で、2010年に竣工した。
テナントは楽天カードやプルデンシャル生命保険で、満室稼働している。
オリックス不動産投資法人は、現行賃料が周辺相場と比較して低いことから、将来のアップサイドを見込む。
オリックス不動産投資法人が公表した谷澤総合鑑定所による鑑定評価額(2024年7月時点)は70億2400万円。
NOIは2億6819万円で、売買価格に対する利回りは4.2%だ。
一方、福岡リート投資法人が公表した日本不動産研究所による鑑定評価額(2024年2月時点)は51億8000万円。
NOIは1億9637万円で、売買価格に対する利回りは3.1%になる。

名称 天神ノースフロントビル
買い主 オリックス不動産投資法人
売り主 福岡リート投資法人
価格 63億5000万円
所在地 福岡市中央区天神4-4-20(住居表示)、4-66ほか(地番)
最寄り駅 地下鉄天神駅徒歩5分
面積 土地1154.79㎡、延べ床26893.91㎡、賃貸可能床5261.64㎡
構造 S造
階数 地上8階建て
用途 事務所、店舗
用途地域 商業
容積率 600%、500%(法定)
竣工 2010年
取引時期 2024年8月(契約)、2025年8月〜2027年2月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三井住友信託銀行)
利回り 4.2%(鑑定NOI/価格、オリックス不動産投資法人発表)
3.1%(鑑定NOI/価格、福岡リート投資法人発表)
テナント 楽天カード、プルデンシャル生命保険

福岡エリアの住宅賃料調査(2024年第2四半期)

福岡エリアでは、2024年1月〜3月の繁忙期後も市内全域で人口流入が超過傾向となり、人口の増加が底堅く続いている。
2024年4月〜6月(第2四半期)の住宅の募集賃料は全体的に横ばい傾向となり、上昇の頭打ちがみられた。
ただし、40㎡帯だけは引き続き賃料が上昇した。
一方、過去からの賃料推移をみると、今期の賃料水準は高位に位置している。
新規の供給が抑制気味なこともあり、当面底堅く推移すると予想される。


※日経不動産マーケット情報より引用