エレベータのメンテナンスは業者によって価格もまちまちですし、大手もあれば中小企業もあって、どの業者が良いのか分かりにくいところがあります。
エレベータのメンテナンスについてまとめたいと思います。
エレベータのメンテナンスは大きく2つに分類することができます。
一つは「メーカー系」と呼ばれる会社で、これは読んで字のごとく、エレベータを製造しているメーカー系列のメンテナンス会社のことを指します。
「三菱」「東芝」「日立」など、大手はこれに当たり、他にも日本オーチス・エレベータやフジテックといった会社の系列企業があります。
一方、これと対極をなすのが「独立系」と呼ばれるメンテナンス会社です。
これは特定のメーカーに属さないメンテナンスの専門会社です。
では、「メーカー系」と「独立系」という2つの系統のどちらから選ぶのがよいのでしょうか。
それを理解するために、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく見ていきたいと思います。

メーカー系 独立系
メリット メリット
  • 大手の信用力

エレベータの開発・製造には莫大なコストがかかるため、必然的にメーカーは大手が中心となります。従って、その系列のメンテナンス会社にはいずれも大手の看板というブランド力があります。この点が「メーカー系」の一番の強みだといえます。もちろん、技術力についても大手のブランド力に見合ったものが担保されています。

  • 部品調達力

「メーカー系」はグループで製造したエレベータのメンテナンスを請け負うわけですから、故障した部品を融通しやすい立場にあります。そのため、部品を欠品させることもありません。

  • 料金が安い

メンテナンス費に開発や製造にかかるコストが上乗せされていない分、「メーカー系」よりも価格が安い傾向にあります。ただし、競合が少ない地方は競争原理が働かないため、独立系であっても、都心部より価格が高くなることがあります。
メーカーを問わず対応してくれる
独立系の会社は製造メーカーを問わずに対応してくれます。結果的に、独立系の会社を競わせることで経費削減もしやすくなります。

デメリット デメリット
  • 料金が高い

エレベータメーカーはエレベータの販売自体で大きな利益を出そうとは考えていません。開発や製造にかかるコストはメンテナンス費に上乗せして回収する傾向にあります。従って、その分だけメンテナンス費は高くなります。

  • メーカー系と比べて知名度が低い

「独立系」の会社の多くは、地場の中小企業です。従って、「メーカー系」と比べると知名度は低いです。そのため信用力を得られにくいといえます。ただし、独立系で上場している大手もあります。「安いに越したことはないが、知名度も大事にしたい」という方はそうした会社を使われてはいかがでしょうか。

  • 部品の調達に時間がかかることがある

独立系の会社の強みはいろいろなメーカーのエレベータに対応できることがありますが、そうかといって、あらゆるメーカーの部品を常備しておくことはできません。基本的には在庫のない部品はメーカーから取り寄せることになります。従って、対応に時間がかかってしまう場合があります。

皆さんも一度、エレベータのメンテナンスについて見直してみてはいかがでしょうか?

※住生活新聞より引用