天神ビッグバン

■天神2丁目南ブロック(約1.1ha)の街づくり概要

福ビルと大名小学校をつなぐ地区整備計画が合意された。H30.10
天神ビッグバンは、国家戦略特区に伴う高さ規制緩和と、市独自の容積率緩和を組み合わせて再開発を促す事業で、高さ制限が当初の67mから最大115mまで引き上げられたことで動きが加速。大名小跡では、米系の高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」などが入る24階建ての高層ビルを核とした複合施設が2022年末に開業するほか、福岡ビルと天神コアも2024年春に19階建ての複合ビルに建て替えられる。

■天神ビジネスセンター

写真は高度制限が緩和される前の16階建て
天神ビジネスセンター(福岡地所)は福岡市が旗振り役となって進める再開発構想「天神ビッグバン」の第1号案件で、2019年に着工し2021年以降の完成を見込む。建設予定地は天神1丁目の明治通り沿い。天神セントラルプレイスの跡地に加え、福岡日興ビル、西日本ビル、福神ビル、因幡ビルの4棟を解体して建設する。天神ビジネスセンターは敷地面積約3900㎡、地上19階、地下2階を予定する。
国土交通省が国家戦略特区制度に基づき、天神ビッグバンの対象地域について、高さ制限を緩和したため、天神1丁目は99mまで、天神2丁目は最大115mまで建築可能となった。容積率は1400%まで。
■大名小学校


福岡市は都心部の小学生が減少傾向にあるため、大名小・簀子小・舞鶴小を統廃合して舞鶴小中学校に一本化した。福岡市は9月28日、大名小跡地(約12000㎡)の再開発で、事業者に選定した積水ハウスを代表とする企業グループと正式に事業契約を結んだ。同グループは2022年12月頃に「ザ・リッツ・カールトン」などが入る24階建て(110m)の高層ビルを核とした複合施設を開業する。市と契約を結んだのは、積水ハウス、西日本鉄道、西部ガス、西日本新聞社、福岡商事の5社が敷地を70年間借り受け、ホテルやオフィスが入る高層ビルのほか、賃貸マンションや公民館などが入るコミュニティー棟(12階建て)、イベントや防災に活用する約3000㎡の広場、イベントホールを整備する。

■西鉄福岡ビル+天神コア+天神ビブレ
西鉄は10月3日、福岡ビル、天神コア、天神ビブレの3棟を1棟の複合ビルに建て替える再開発を発表。新しいビルは地上19階(高さ96m)地下4階で、商業施設やオフィス、ホテルが入居する。国家戦略特区で認められた建物の高さ制限緩和を活用し、天神地区で最も高いビルになる見通し。新ビルは2024年春に開業。地下2階〜地上4階は商業ゾーンで、地場を含む飲食店や服飾店などが出店する。地上5、6階はホテルのロビーや会議場などを配置し、渡辺通りや明治通りが一望できる。8〜17階はオフィスで、外資系企業や地場ベンチャー企業の入居を目指す。18〜19階はホテル(客室数約50室)になる。