テレワークの働き方が一部で定着する中、戸建て賃貸の需要が高まっているようだ。
戸建て賃貸物件の登録件数が直近8ヶ月で2割増えたと話すポータルサイトもある。
在宅時間が長くなり、プライベートと仕事の空間を区別したい層や、騒音を気にするファミリーに訴求できる可能性がある。

背景に在宅勤務の普及

「新型コロナウイルス下で子どもを自宅の庭で遊ばせたいファミリー層や、テレワークをするために部屋数を増やしたいDINKSなどから戸建て賃貸の需要が高まっている」。
LIFULL(ライフル)が運営するポータルサイト「LIFULL HOME’S(以下、ライフルホームズ)」では、 戸建て賃貸の物件登録数が21年12月頃から増加傾向にある。
不動産会社は需要を感じる物件の登録を優先する傾向にあるため、並行して需要も高まっていると同社ではみる。
特に、1都3県に立地する物件の登録数の増加が顕著だ。
21年12月末では1都3県における戸建て賃貸の物件登録数は1万8879件だったが、22年8月末には4565件増の2万3444件。
約1.2倍に増えた。
ライフルホームズは「コロナ禍でのテレワーク普及を背景に、1階をプライベート空間、2階を仕事用の空間として分けることができることから戸建て賃貸の人気が集まっている」と話す。
リクルートが運営する不動産ポータル「SUUMO(スーモ)」においても詳細は非公開だが戸建て賃貸への問い合わせ数が増加。
「自宅で子どもが日中に騒ぎ、上下階や隣接する住戸に騒音になっていないか感じる人が増えている」。
周いへの配慮に神経質にならずに済むことから、ファミリー層に戸建て賃貸の人気が高まっているのではと推測する。

※全国賃貸住宅新聞より引用