【売買】博多の大型ビルを取得、JR九州

九州旅客鉄道(JR九州)は2023年1月、福岡市博多区博多駅東2丁目の第一三共九州支店ビルを取得した。
売り主は第一三共の子会社で、グループの人事や総務などを担う第一三共ビジネスアソシエ(本社:東京都中央区)。
同社は約80億円の譲渡益を計上する予定だ。
第一三共九州支店ビルは、JR博多駅から徒歩5分のオフィス街に立ち、福岡第二合同庁舎に隣接している。
地上8階建て、延べ床面積1万14㎡の規模で、2003年に竣工した。
N館とS館の2棟で構成されているが、登記簿上は1棟のビルになっている。
N館は第一三共グループが自社使用していたが、近隣の博多イーストテラスに移転。
取引時には空ビルだった。
S館にはコスモス薬品やニチレイフーズなどが入居している。
第一三共九州支店ビルが立つ博多駅周辺では、市が進める都市再開発計画「博多コネクテッド」により、大型ビルの建て替えの動きが加速している。
JR九州は、建て替えに伴う移転ニーズなどが期待できると判断して取得を決めた。
JR博多駅東NSビルに改称し、賃貸運用していく方針だ。


第一三共九州支店ビル
(JR博多駅東NSビルに改称)

売買の概要

名称 第一三共九州支店ビル(JR博多駅東NSビルに改称)
買い主 九州旅客鉄道
売り主 第一三共ビジネスアソシエ
所在地 福岡市博多区博多駅東2-10-1(住居表示)、2-181(地番)
最寄り駅 JR博多駅徒歩5分
面積 土地2050.94㎡、延べ床1万14.15㎡
構造 SRC造
階数 地上8階建て
用途 事務所
用途地域 商業
容積率 500%(法定)
竣工 2003年
取引時期 2023年1月(引渡)
取引形態 所有権
主なテナント コスモス薬品

【売買】福岡郊外の大型SC、北山興産がブラックストーンから

不動産会社の北山興産(本社:福岡市)は2022年1月、福岡県久山町にある大型ショッピングセンター、TORIUS(トリアス)を取得した。
売り主は、米ブラックストーン・グループ関連とみられるアップル特定目的会社。
北山興産グループは、施設のマスターリース会社であるトリアスマネジメント(本社:福岡県久山町)の全株式も取得した。
TORIUSは、九州自動車道・福岡高速道路の福岡インターチェンジ(IC)から車で5分、県道35号線を挟んで東西に広がる約21万7000㎡の敷地に立っている。
1999年に開業した。
低層施設35棟からなり、コストコホールセールの日本1号店や映画館、ショッピングセンターなど約110の専門店が営業している。
かつては米ラサールインベストメントマネージメントのSPCが所有していたが、2015年10月にシンガポールREITのクリサス・リテール・トラストが80億円弱で取得。
その後、ブラックストーンがクリサスを買収し、ポートフォリオの一つとして同施設も手中に収めていた。
北山興産グループは、福岡市内を中心に商業施設や賃貸マンション、太陽光発電所などを所有・運用している。
TORIUSについてはさらなる追加投資などを行って中長期的に運用し、地域の活性化につなげていく方針だ。

TORIUS

売買の概要

名称 TORIUS
買い主 北山興産
売り主 アップル特定目的会社(ブラックストーン・グループのSPC)
所在地 福岡県久山町山田1111ほか(住居表示・地番)
最寄りIC 九州自動車道福岡IC車5分
面積 土地約21万7000㎡(借地)、延べ床8万1522.24㎡(35棟合計)
構造 S造
階数 地上1階建て
用途 店舗
竣工 1999年ほか
取引時期 2022年1月(引渡)
取引形態 信託受益権(受託者:三井住友信託銀行)
主なテナント コストコホールセール
※日経不動産マーケット情報より引用